消えた(好物の)柿

世の中には何とも不思議なことがあるものだ。
昨日、柿が安かったので、10個も買ってきた。
私は柿が大好きなのである。それも熟し柿が。

あの、柔かく熟した果肉をスプーンで掬って、口のなかに入れた時の味がたまらない。
FMで、誰かが投稿していたが、秋になると、食欲が旺盛になり、夕焼けを見ると、熟し柿を連想するそうだ。その気持ちは良くわかる。

さて買ってきた柿を、もう少し熟して、柔らかくしようと、ダンボールに入れてデッキに干していた。夜もそのままにしていたら、なんと、朝になってみたら、昨日デッキに干していたはずの柿が、柿が、柿が!!!!!!  大事な大好物の柿が無くなっている。


信じられない。何だか現実でないような、キツネにつままれたような気持ちだ。
こんな事が有って良いものだろうか?
昨日、たしかにデッキに出していた筈の柿が、一晩で消えるなんて、影も形もなくなるなんて!

昨日柿を買ってきたのは、記憶違いだったのだろうか。
いや、そんなことはない。柿を入れていたダンボールはちゃんと残っているではないか。

しばらくして、だんだんと、現実を認めざるを得なくなると、
今度は、どうして柿が10個もなくなったのか、と
考え始めた。


カラスの仕業だろうか?
しかし、カラスが、柿を10個も持っていくだろうか?  1個ならともかく。
それなら、誰だ?
人間とは考えられない。夜にこの家に人がやって来て柿を持っていくなんて?
謎は、深まるばかりだ。